2022年4月・5月
おかげさまのどまんなか 東井義雄
ご門徒の皆様を初め、内陣・外陣の法中様方、親類、家族、多くのお参りの皆様のおかげで無事、宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要兼蓮如上人500回御遠忌法要が円成いたしました。
何事をするにしても、平素はつい自分の大変さが目につくものです。ところが皆さんと一緒にこの法要をお迎えする中で、「関わってくださるお一人おひとりがいてくださったお陰」また「自分は全体のほんの一部に関わらせていただいているだけ」という事を、今までにないくらい強く感じました。
住職のためではなく、お寺のためと言われればその通りなのですが、関わらせていただいた一人としては、私以外の全ての方に感謝しかありません。
このご縁に一緒に会わせていただけた事に衷心より感謝申しあげます。
思えば2005年にこのお寺にご縁をいただいて約17年。そしてこの法要の計画が立ち上がってから約10年。本当に色んなことがありました。決して平坦ではなかったと振り返っています。
本堂や仏具の修復、新調、設備の調整など、これからのお寺を考えて、何回も何回も話し合いを重ねました。
それは「法要をご縁とした整備」というよりも、法要をお迎えするための準備を通して、今私たちが何を大事にして生きていくのか、そして何を後の世代に託したいのかを、私たち自身が確認しているかのように感じました。
何でもしたいようにできるわけではありません。経費の問題だけでなく、色んな問題が起こって方向転換したり、思いもよらぬ手助けがあったり。右往左往しながらの10年間でした。しかも、そこにきてコロナと年末年始の雪害です。マスク生活はしばらく続きそうですし、樋や瓦もまだ修復できてはいません。
当たり前のことですが、本当に「生きる」という事は、自分の思いを超えて色んな事を受けていかんならんのですね。
それでも行き詰まる事なくここまで来れたのは、一緒に悩み、考えてくださる方々のお陰であったと思います。また今回一緒にお迎えすることができなかった方々も含め、多くのみなさんのお姿に背中を押され続けたお陰で、今日もまだ住職・坊守としてなんとか続けさせていただいているのだと思います。
この御遠忌の円成で「やれやれ」と言う安堵の気持ちと「終わってしまった」と言う寂しい気持ちが入り混じっています。
そんな中今後のお寺を考えるに、やはり思うようにならない事や、今は想像できないような色んな事があるのだと思います。
中には私に縁ある「おかげさまのどまんなか」であるといただく事ができない事もあるでしょう。それでも今後もここで、皆さんと一緒に仏法を聴聞し、お念仏申して参りたいと今の自分の気持ちを確かめさせていただきました。
本当におかげさまです。今後共どうぞよろしくお願いいたします。
以下、ほんの一部画像を掲載(*出仕者、ご講師を除いては個人が特定できない画像のみ)します。
アルバムや動画はお寺で保管しています。ご覧になりたい方はご一報ください。